直訳すると、シンギング=唄う、ボウル=器ですよね。まるで大勢のお坊様が唱えているような荘厳な音色なのです。
本来はシンギングボールはチベット仏教の高僧が儀式で使う仏具なのだと聴いて、なるほどーと深く納得しました。
日本でなじみがあるのは、お仏壇においてある「おりん」ですよね。チーン、とならすやつ。
おりんも澄んだ美しい音が鳴りますが、邪念を払い、亡き魂へ想いが届くように集中するためのもののようです。
そこが原点で、美しい音色の楽器として発展したのですね。
専用のスティックで優しく叩くとお寺の鐘の音のような深みのある音色が出ますし、ふちをなでると倍音がうまれて、それはそれは奥行きのある不思議な音になります。